ピンフは麻雀の役の中で最も基本的な役の一つで、よく言われる「メンタンピン」のピンの部分でもあります。
とても良く出現する役なので、麻雀のレベルアップを目指すには避けては通れない道です。
1翻の地味な役だと思いがちですが、きちんと理解して使いこなすようにしましょう。
この記事ではピンフの基本と実践での活用方法を詳しく解説していきます。
ピンフのアガリ形
ピンフ(平和) | |
1翻役 | 門前のみ |
待ちは両面待ちである必要があります。
ピンフ(平和)の基本条件
ピンフは以下の4つの条件を満たすことで成立する役です。
- 門前(1メンツも鳴いていない状態)であること
- すべてのメンツが順子(シュンツ)で構成されていること
- 雀頭が役牌でないこと
- テンパイ時の待ちが両面待ちであること
これらをすべて満たさないとピンフの約は付きません。
1.門前(1メンツも鳴いていない状態)であること
ピンフは門前で手を作る必要があります。
このテンパイの状態は他の条件は満たしていますが、チーをしているのでピンフの役は付きません。
2.すべてのメンツが順子(シュンツ)で構成されていること
順子(シュンツ)とは「」のように連続した3枚の数牌のことです。
ピンフはすべてのメンツを順子で揃える必要があります。
このテンパイの状態は、1メンツが暗刻となっているので、ピンフの役は付きません。
3.雀頭が役牌でないこと
ピンフの雀頭は役牌以外であることも成立の条件です。
役牌とは、三元牌である「白・發・中」と、自風か場風の風牌「東・南・西・北」のことです。
この聴牌の状態は雀頭が役牌のため、ピンフの役は付きません。
風牌は自風か場風以外の牌であればピンフは成立するので、【東場・南家】の状況だと、
この状態は「」「」待ちのピンフのテンパイと言えます。
ピンフの注意点
鳴くとピンフはつかない
ピンフは鳴くと役がつかなくなってしまいます。
初心者の人は、鳴くことで手牌を揃えようと思ってしまいがちなので、注意しましょう。
ピンフの符計算は特殊
麻雀でアガったときの点数は「翻と符」によって決まります。
通常門前でツモアガリする場合は2符、ロンアガリの場合は10符がもらえます。
ピンフツモの場合、普通に計算すると、副底20符と門前ツモの2符、あわせて22符となるので、繰り上げて2翻30符となります。
しかし、ピンフには符がつかないルールなので、ピンフツモの場合、符は20符に固定となります。ロンの場合、通常通り副底20符と門前ロンの10符がつくので合計30符となります。
符の計算は若干難しいので初心者の人はすべて覚えようとせず、まずは役などの初歩的な部分をしっかり覚えましょう。
嵌張(カンチャン)待ち・辺張(ペンチャン)待ちは手変わりを待つのも作戦
手を進めていくと、どうしてもテンパイ形が、ピンフのつかない嵌張待ちや辺張待ちになってしまうことがあります。
テンパイした時点でリーチをかけるかは色々意見がありますが、ピンフを目指していた場合は、手変わりを目指しリーチをかけるのを見送る作戦もあります。
例えば
ツモ
この状態だと「」を切れば「」待ちの嵌張(カンチャン)待ちでテンパイです。
ここでリーチをかけずに、次巡に「」をひき入れたとします。
ツモ
するとこの状態になり、「」を切ることで「」「」待ちの両面待ちでテンパイすることができ、ピンフの役をつけることができます。
辺張(ペンチャン)待ちの場合はもう1手必要ですが、
ツモ
この状態だと「」を切れば「」待ちの辺張(ペンチャン)待ちでテンパイです。
ツモ
次に「」を引き入れ、「」を打牌すれば、待ちは「」から変わりませんが、嵌張(カンチャン)待ちに変更されます。
ツモ
次に「」を引き入れ、「」を打牌すれば、「」「」の両面待ちでテンパイでき、ピンフをの役をつけることができます。
手変わりを待つか、リーチをかけるかはそのときの状況によって変わりますが、序盤であれば手変わりを待つほうが無難かもしれません。
辺張待ちを嫌う人は、序盤の段階で切ってしまう人もいます。
ピンフと一緒に狙いたい役
リーチ+タンヤオ+ピンフ
いわゆる「メンタンピン」のことで、最も基本的な役である「リーチ」「タンヤオ」とあわせることで高得点を狙えます。
ピンフは待ちが両面なのでアガリやすく、多くの種類の牌を使うので、裏ドラも乗りやすいです。
それぞれは安目の役ですが、合わせることで高得点を目指せるので、基本をしっかり覚えましょう。
ピンフ+イーペーコー
イーペーコーは同じ順子を2組作る役なので、ピンフとの相性が良いです。
このテンパイの形だと「」か「」を引き入れることでイーペーコーも狙えるので、リーチをかけずに手変わりを待つのも良いでしょう。
ピンフ+サンショク
サンショクは萬子・筒子・索子のそれぞれで同じ数の順子を作ることで成立する役です。
サンショクもピンフと相性がよく、2翻役なので、高得点を狙えます。
まとめ
ピンフは麻雀の役の中でも最も基本的な役のひとつです。
慣れてしまえば簡単な役ですが、ピンフを完成させるには制約が多いので、間違えないように注意してください。
他の役との相性もよく、多くの種類の牌を使うので裏ドラも乗りやすいです。
ピンフの条件をおさらいすると
- 門前(1メンツも鳴いていない状態)であること
- すべてのメンツが順子(シュンツ)で構成されていること
- 雀頭が役牌でないこと
- テンパイ時の待ちが両面待ちであること
以上をしっかり覚えてピンフを使いこなせるようになりましょう。