チートイツ(七対子)は通常のアガリ形である、4メンツ1雀頭の構成にはならず、7つの対子で構成される特殊な役です。
「ニコニコ」や「チートイ」と呼ばれることもあります。
手牌は門前のすべて対子で構成され、待ちは必然的に単騎待ちとなるので、待ち牌が少なく積極的に狙う役ではありません。
しかし、対子場(トイツバ=自分も相手も対子が多い状態)というような状況にもあるように、比較的出現しやすい役でもあります。
この記事ではチートイツの基本、注意点などを詳しく解説していきます。
チートイツのアガリ形
チートイツ(七対子) | |
2翻役 | 門前のみ |
チートイツの基本条件
チートイツはトイツ7組で構成される特殊な役です。
対子とは同じ牌が2つ揃っていることを言い、通常雀頭に使用されるものです。
その手牌の構成から、鳴くと成立しないので必然的に門前でしか成立しない役となります。
役につかう牌は各種類の数牌、字牌何を使ってもよく、制限はありません。
テンパイ時のポイント
たとえば、
ツモ
このような状況だと「」か「」を捨てることで、チートイツテンパイとなります。
しかし、「」や「」のような真ん中の牌は他家も手牌に使用しやすい牌なので、出あがりがあまり期待できません。
場合にもよりますが、ここでリーチはかけずに手変わりを待つのも作戦です。
「」を切った後、次巡に「」をツモったとすると、「」を捨てることで「」待ちのテンパイに変更できます。
ツモ
このような状況では、焦ってリーチをかけずに、手変わりを待つのも得策です。
もちろん、リーチをかけずにダマテンで勝負するのも作戦です。
チートイツは同一牌4枚では成立しない
たとえば、
このように「」が4枚ある状態はチートイツとは言えません。
日本の麻雀ではチートイツは「異なる7種類の対子」であることが条件とされています。
同一4枚の牌をカンしないでメンツとしてつかう場合。
この状態だと「」「」「」と見ることが出来るし、
この状態だと「」「」と見ることが出来るので、チートイツの場合対子2つと見ることができないのは少し不思議ですが、ルールで定められているため、チートイツの場合はできません。
しかし、関西では4枚使いのチートイツを有りにしている場合もあるので、事前に確認しましょう。
チートイツの点数計算は特殊
チートイツは2翻の役ですが、「符」の計算が少し特殊です。
通常の符計算は「副底+アガリ方+テンパイの形+メンツの種類+雀頭の種類」で決まります。
しかし、チートイツの場合、符はツモアガリでもロンアガリでも「25符」固定となりわかりやすいです。
符計算は若干分かりづらい部分もあるので、初心者の人はひとまずスルーして、役などの基本ルールをまずは覚えましょう。
チートイツは符計算が特殊ということだけ覚えておいてください。
イーペーコーとは複合しないので注意
例えば
「」待ちのチートイツテンパイです。よく見ると「」の順子が2つありイーペーコーの役もついていそうです。
この場合、同じ順子が2組ではなく、同じ対子が3組とみなされるので、イーペーコーの役は付きません。
では次の形ではどうでしょうか、
「」待ちのチートイツテンパイのように思いますが、実際は「」「」の両面待ちで「ピンフ+リャンペーコー」のテンパイです。
麻雀は高めの役が優先されるので、この場合2翻のチートイツより、3翻のリャンペーコーが優先されます。
「」が来た場合、ピンフ+イーペーコーとなります。
チートイツと一緒に狙いたい役
チートイツ+タンヤオ
中張牌のみで構成されるタンヤオとも複合が狙いやすいです。イーペーコーを目指して手を進めていくとチートイツに手が進んでいく場合も多いので意識しておきましょう。
チートイツ+リーチ
リーチをかけることで1翻アガるのももちろんメリットですが、裏ドラが乗ることにも期待できます。チートイツの役の性質上、裏ドラが乗るときは絶対に2枚乗ることになります。
チートイツ+リーチだと、3翻25符の3,200点ですが、裏ドラが乗ることで一気に満貫まで点数が上がるので、裏ドラ期待でリーチするのも良いでしょう。
まとめ
チートイツは4メンツ1雀頭に当てはまらない特殊役です。チートイツのルーツはアメリカにあるとも言われていて、符計算が特殊なのもそういった歴史が背景にあるとされています。
特殊役ではありますが、比較的出やすい役でもあるので、しっかり覚えときましょう。
- 基本的に同じ牌4枚では成立しない
- イーペーコー・リャンペーコーとは複合しない
- 他の役と複合を目指して高得点をねらう
以上を意識しながら、チートイツをマスターしてください。