テンホウ(天和)は親の配牌時に既にアガリの形であった場合に成立する役です。
言葉で説明するのはかなり簡単ですが、出現頻度は約33万分の1と、かなり低くなっています。
麻雀の役の中で最も出現頻度の低い役です。
この記事ではそんなテンホウの基本や豆知識などを詳しく解説していきます。
テンホウのアガリ形
テンホウ(天和) | |
役満 | 門前のみ |
テンホウの基本条件
親の配牌時にアガリの形になっていれば成立する役なので、特にアガるときのコツなどはありません。
全て運任せです。
出現確率は33万分の1なので、33万回麻雀を打てばもしかしたら上がれるのかもしれません。
ちなみにアガリの形は4メンツ1雀頭の形ではなく、七対子の形でも成立します。
また、とんでもない確率になりそうですが、国士無双の形でもテンホウは成立します。
チーホウとレンホウについて
テンホウと似た役に、チーホウとレンホウがあります。
テンホウとチーホウの違い
テンホウは親のとき、配牌で既にアガリの形になっていると成立しますが、チーホウは子の配牌時にテンパイしていて、第1ツモでアガることです。
テンホウの出現率が「約0.000003025%」に対し、チーホウの出現率は「約0.00049%」とかなりの違いがあります。
テンホウとレンホウの違い
レンホウは子が配牌でテンパイしているときに、自分の第1ツモよりも前の打牌でロン上がりすると成立します。
レンホウはローカル役なので採用していないルールが多いので注意しましょう。
チーホウと同様に鳴きが入ると無効となります。
テンホウはイカサマで出せる?
自動卓が普及する前は手積みで牌山を作っていました。
手積みの場合「積み込み」と呼ばれるイカサマがあります。
積み込み方には多くの種類がありますが、テンホウを出すためのイカサマテクニックは「燕返し」と「二の二の天和」です。
燕返し
燕返しとは、自分の前に積んである牌山と自分の手牌を入れ替えるテクニックです。
燕返しの手順は↓のようになります。
- 自分の前の牌山の下段にアガリ形となるように牌を仕込む
- 牌山の上段17枚と下段の右端3枚を持ち、手牌に重ねる
- 17枚2段となった牌を元の位置に戻す
- 最初に仕込んでおいた牌を手牌に持ってくる
文字で見ると簡単そうに思うかもしれませんが、スムーズに行うにはかなりの練習が必要です。
二の二の天和
二の二の天和とは親と南家が汲んでテンホウをつくるイカサマです。
あらかじめ示し合わせた牌を仕込んでおき、親のサイ振りで2を出し、次の南家のサイ振りでも2を出します。
すると、南家の前の牌山と親の前の牌山を配牌で使用することになり、仕込んでおいた牌でテンホウを作ることができます。
テンホウは他の役満と複合し得る
役満は役満以外の通常役と複合せず、ドラが乗ることで翻数が上がることもありません。
しかし、役満同士の複合は認められ、ダブル役満、トリプル役満と成ります。
テンホウは他のあらゆる役満と複合します。
配牌でいずれかの役満をアガることができればテンホウと複合してダブル役満となります。
まとめ
テンホウはチューレンとあわせてアガると死ぬ役といわれています。
当然テンホウをアガっても理論的に死ぬことはありませんが、中にはお祓いや、厄落としをする人もいるほどです。
ちなみに33万分の1という確率は、毎日半荘5回ずつ打つとして、61年に1度しかアガることができない計算となります。
確率は低いとはいえ、ゼロではないので、麻雀を続けていればいつかは出会えるかもしれません。