スーカンツ(四槓子)はカンを4回行って槓子を4子揃えると成立する役満です。
役満の中で最もアガることが難しいもののひとつで出現率の低い役満です。
その出現確率はなんと約0.00024%しかありません。
この記事では、そんなスーカンツ基本や注意点などを詳しく解説していきます。
スーカンツのアガリ形
スーカンツ(四槓子) | |
役満 | 鳴きOK |
スーカンツの基本条件
スーカンツは槓子を4個つくることで成立する役です。
カンは暗槓・大明槓・加槓どのカンでも成立します。
- 暗槓→自分の手牌の中で4枚の牌を集めるとできる
- 大明槓→手牌に暗刻があるとき他言えがその牌を切ったらできる
- 加槓→自分がポンした牌をもう1枚ツモってきたときに出来る
カンをすることで牌は晒されるので、スーカンツのテンパイは必然的に裸単騎となります。
スーカンツにの責任払い(パオ)について
麻雀には「責任払い」というルールがあります。責任払いは「包(パオ)」という場合もあります。
スーカンツの責任払いとは、3回カンをしている状態で、残りの1メンツを大明槓させてしまった場合、鳴かせたプレイヤーに責任払いのペナルティーが課せられます。
具体的には以下のような状況です。
トイトイ「」単騎待ちですが、スーカンツ一向聴とも言える手牌です。
このとき、対面のプレイヤーが「」を打牌したとします。
「」をカンすることでスーカンツの役が確定します。
スーカンツの決め手となった「」を鳴かせた対面のプレイヤーは責任払いのペナルティが課せられてしまいます。
責任払いのペナルティはあがり方によって異なります。
ツモアガリした場合
上記テンパイで「」をツモった場合、「」を鳴かせた対面が全額の支払いとなります。
アガった人が親なら48,000点、子なら32,000点です。
鳴かせた人以外が振り込んだ場合
上記テンパイで、対面でない上家か下家が振り込んだ場合、対面のプレイヤーは振り込んだプレイヤーと折半して支払わなければなりません。
アガった人が親なら24,000点、子なら16000点でを振り込んだプレイヤーと対面がそれぞれ支払います。
鳴かせた人が振り込んだ場合
この場合は通常通り、責任払いは関係なく対面のプレイヤーが全額払いとなります。
アガった人が親なら48,000点、子なら32,000点です。
5回目のカンはできない
麻雀には四槓流れというルールがあります。四槓流れとは複数のプレイヤーで4回のカンが行われた場合、その局は流局させるルールです。
スーカンツのテンパイは4回カンが行われていますが、1人で4回なので四槓流れにはなりません。
では、スーカンツテンパイの状況で、他家がカンをした場合はどうなるのでしょうか。
ほとんどどない状況ではありますが、この場合5回目のカンはすることができません。
写真の通り、嶺上牌と新ドラ表示牌は4つしかありません。
4回のカンが行われると嶺上牌が全て無くなってしまいます。ドラ表示牌嶺上牌としてツモることはできないので、5回目のカンはできないというわけです。
スーカンツは他の役満と複合し得る
役満は役満以外の通常役と複合せず、ドラが乗ることで翻数が上がることもありません。
しかし、役満同士の複合は認められ、ダブル役満、トリプル役満と成ります。
スーカンツと複合することのある役満を紹介します。
スーカンツ+ダイサンゲン(ダブル役満)
ダイサンゲンに必要な三元牌である白・發・中をそれぞれ槓子で揃え、残り1メンツも槓子にするとスーカンツとダイサンゲン2つの条件を満たし、ダブル役満となります。
スーカンツ+ダイスーシー(トリプル役満)
風牌全てを槓子にできればスーカンツとダイスーシー2つの条件を満たし、ダイスーシーをダブル役満とする場合はトリプル役満となります。
スーカンツ+ダイスーシー+ツーイーソウ(4倍役満)
風牌を全て槓子にして、雀頭も字牌で揃えることができたら、スーカンツ、ダイスーシー、ツーイーソウの3つの条件を満たし、4倍役満となります。
まとめ
スーカンツはほとんどアガることのできない役ですが、いざというときのためにきちんと覚えておきましょう。
四槓流れのルールもあるので、他家が四槓子を目指しているようであれば、自分がカンをしてじゃまをすることもできます。
また、難易度の高い役なのでダブル役満とするローカルルールもあったり、4回目のカンが成立した時点でアガリが成立するルールもあったりします。
他のローカルルールと比べると極端に出現率が低いので、あらかじめ確認しておくこともないでしょう。
それでもいつかは出会う可能性のある役なので、しっかり覚えておいてください。